梅雨は日本特有の気候ですが、酷暑の夏を迎える前の静寂のひとときを与えてくれるようにも思えます。
しとしとと降り注ぐ雨に鮮やかさをますアジサイは、万葉の時代から日本人に愛されてきました。江戸時代に長崎に住んだオランダ人シーボルトも、日本原産のこの花木にいたく魅了されたようで、帰国後に「Hydrangea Otaksa」という学名でヨーロッパに紹介しています。ちなみにこの「Otakusa = オタクサ」という名の由来は、長い間不明でしたが、シーボルトが恋人を描いた肖像画に「Otaksa」と記していたことから、楠本滝、通称“おたきさん”だということが判明しました。帰国後のシーボルトは、お滝さんへの思いを学名に託したのでしょう。 |