童謡「焚き火」に歌われているように、サザンカは10月から12月、落葉樹の葉がはらはらと舞い落ちるころ、白やピンクのツバキに似た花を咲かせます。
日本特産の常緑小高木で野生種は白花ですが、桃色・紅色・しぼり、八重咲き・千重咲きとさまざまな園芸品種があり、300品種にものぼります。単木ものから生垣まで、用途は多く品種も多いことから、一般的に公園や庭でよく見かけることができ、強い刈り込みにも耐えられるので、円筒形や玉造りなどに仕立てて造形を楽しめます。
しかし5〜6月と8〜9月の年2回、毒性の強い黄褐色をしたチャドクガの幼虫が密集して発生し、「気がついたら葉が全部なくなっていた」なんてことがありますので、まめに点検して、見つけたら除去するか殺虫剤を直接散布するかの対処が必要です。
花の香りがツバキよりも強いサザンカは、お茶に香気を付けるために用いられていたようで、「山茶花」の名がついたとか。室町時代までは「サンサカ」と読んでいたのが、江戸時代ごろに音節が入れ替わり「サザンカ」と読まれ、それが広く普及したという説があります。
また、種子からは油が採れ、軟膏・硬膏などの製剤用基剤としてツバキ油の代用として用いられています。 |